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筑後赤坂の里は江戸中期の頃から有馬藩のご用窯として知られた赤坂焼の産地で、赤阪土人形は陶芸職人の余技として制作されたものといわれています。別名「ててっぽっぽ」(不器用、不細工の意)とも呼ばれるように笛ものが多く、子供たちの玩具や民芸品として親しまれてきました。
製作技法はシンプルで、雌型に粘土をつめ、張り合わせて型から出してそのまま焼いているため、合わせ目がはみ出しているのが特徴で、素焼きに胡用粉をかけ、紅、黄、青などの食用色素で彩色されており、独特の素朴さと味、ほのぼのとした温もりがあります。かつて数軒の人形屋が数10種の人形を作っていたそうですが、現在は赤坂飴本舗さん一軒のみが残り、数十種類のものを昔ながらに作られています。
日本の郷土玩具百選でも「筑後の赤坂というところを訪ねると、まことにひなびて、心温まる土人形がひっそりと待っていてくれる。」と紹介されています。種類は、鳩笛、ふくろう笛、等の笛類のほか、福助、天神様、猿などの十数種類の人形たちがあります。
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